総務はきつい?何でも屋と呼ばれる裏方の孤独 【みんなの社畜体験談 #305】

📝 この記事でわかること

  • この仕事の具体的な仕事内容と1日の流れ
  • 給料・勤務時間・休日の実情
  • 実際にきつかったこと
  • この仕事で良かったこと
  • 向いている人の特徴

今回は総務の仕事を経験された方に体験談をいただきました。

実際に働いてみて感じたリアルな声をお届けします。これから総務を目指す方、転職を考えている方の参考になれば幸いです。

雇用形態 正社員
勤務地 沖縄県
勤務時間 9:00〜18:00(繁忙期は残業あり)
休日 完全週休2日(土日祝)
給料 年収380万円
必要資格 特になし
業種 ITサービス企業(従業員200名規模)
主な業務内容 オフィス管理・備品調達・社内イベント運営・契約書管理・庶務全般
性別 女性
年代 30代
目次

始めたきっかけ

新卒で入った会社は広告代理店の営業でした。数字を追いかける毎日に3年で燃え尽きて、「もう少し穏やかに働きたい」と思って管理部門への転職を決意しました。27歳のとき、新宿のIT企業が総務スタッフを募集していたので応募。面接で「総務は何でもやる仕事ですが大丈夫ですか?」と聞かれ、「営業で雑務も多かったので慣れています」と答えたら採用に。入社してから「何でもやる」の意味を本当の意味で理解することになりました。

1日の仕事内容

朝9時に出社して、まず社内メールを確認します。「エアコンが効かない」「コピー機が詰まった」「来客用の会議室を準備してほしい」。出社して最初の30分で、すでに5件くらいの依頼が溜まっています。それを優先順位をつけてさばくのが午前中の仕事。

合間にオフィスの備品発注。コピー用紙、ボールペン、トイレットペーパー、コーヒーの豆。切れる前に補充しておかないと、すぐに「紙がない」「ペンがない」と言われます。何百人もの社員が当たり前のように使うものを、裏で一人で管理している。誰にも気づかれないけど、切らしたら怒られるという理不尽な仕事です。

午後は契約書のファイリングや、社内規定の更新、防火管理者としての設備点検、社内イベントの準備。月末には社用車の管理や保険の更新、ビルの管理会社との折衝もあります。「それ、総務の仕事なの?」と思う案件が週に3回くらいは飛んでくる。答えはいつも「他にやるところがないから、総務」です。定時で帰れる日は7割くらいですが、オフィス移転や社内イベント前は21時まで残ることもありました。

この仕事できつかったこと

「何でも屋」として扱われるのが一番きつかったです。専門性がない代わりに、誰もやらない仕事が全部こっちに回ってくる。電球の交換から株主総会の準備まで、業務の幅が広すぎて、何のプロなのか自分でもわからなくなる。「総務って何やってるの?」と同僚に聞かれるたびに、うまく答えられない自分にモヤモヤしていました。

感謝されにくいのも精神的にきつい。総務の仕事は「できて当たり前」。備品が切れなければ誰も何も言わない。でも一度切れたら「なんで補充してないの?」。社内イベントが無事に終われば「楽しかった」の一言で終わり、準備に1か月かかったことは誰も知らない。裏方の宿命だとわかっていても、承認欲求が満たされないのは辛いものがありました。

社内のクレーム窓口になりがちなのもストレスです。「隣の部署がうるさい」「冷蔵庫に名前を書いていない食べ物がある」「トイレが汚い」。それ本当に総務に言うこと?と思っても、「じゃあ誰に言えばいいの?」と返されると黙るしかない。社員同士のトラブルの仲裁まで回ってくることもあって、メンタルの消耗が半端なかったです。

この仕事で良かったこと

社内のことを一番広く把握できるのは、総務の特権です。全部門の人と接点があるので、会社全体の動きが見える。経営層が考えていることも、現場で起きていることも。この視野の広さは他の職種では得られないもので、「会社を支えている実感」はじわじわと効いてきます。

オフィス環境を改善したときの反応も嬉しい。自分の提案でフリードリンクの種類を増やしたとき、社員から「最近会社居心地いいね」と言われたのは地味に嬉しかったです。大きなイベントが無事に終わったときの安堵感と達成感も、総務ならではの喜びです。

業務の幅が広いぶん、対応力が鍛えられます。突発的なトラブルに冷静に対処する力、複数の案件を並行して進めるマルチタスク力。どんな仕事にも活きるスキルが自然と身につきます。転職するときに「御社の総務業務で私にできないことはほぼありません」と言えるのは強みです。

この仕事を辞めた理由

辞めていません。4年目で、オフィス移転プロジェクトのリーダーを任されました。200名分のデスク配置からネットワーク工事まで一人で仕切って、無事に移転が完了したとき、社長から直接「ありがとう」と言われたのが忘れられません。「何でも屋」を「何でもできる人」に変換できるようになったのが、成長の証だと思っています。

この仕事が向いている人

気配りができて、臨機応変に動ける人に向いています。裏方として支える仕事に充実感を覚えるタイプ、面倒見が良いタイプにはフィットします。逆に、自分の専門性を極めたい人や、成果を明確にアピールしたい人にはストレスが大きいです。「縁の下の力持ち」という言葉に誇りを感じられるかどうかが適性の分かれ目です。

この仕事に就きたい人へ一言

総務は「何でも屋」から脱却するために、得意分野を作ることが大事です。労務、法務、ファシリティマネジメント、IR。総務の中で尖った専門性を持つと、キャリアの選択肢が大きく広がります。

管理部門全体を統括する「管理部長」ポジションは、総務出身者が就くケースが多い。幅広い経験をキャリアのど真ん中に置けるのは、総務ならではの強みです。

よくある質問(FAQ)

Q. 総務の仕事に資格は必要?

A. 必須の資格はありませんが、衛生管理者や防火管理者の資格を持っていると評価されます。ビジネス法務検定やMOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)も実務に役立ちます。

Q. 総務の年収はどれくらい?

A. スタッフクラスで300〜400万円、リーダークラスで400〜500万円、管理部長クラスで550〜750万円が目安です。大手企業やIPO準備企業では、総務マネージャーで600万円以上も。

まとめ

総務は何でも屋として扱われる孤独と、感謝されにくい裏方の辛さがきつい仕事です。しかし、会社全体を見渡せる視野と、どんな状況にも対応できるマルチタスク力が身につきます。「何でもできる人」へと成長できる環境として、地味だけど確かなキャリアを築ける仕事です。

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社畜王の中の人

板前、運送、不動産、Webディレクターなど、複数の業界を渡り歩きながら転職を重ねてきた“現場型キャリア”。未経験分野への転職やキャリアチェンジを実際に経験してきたからこそ分かる、「通用するスキル」「転職で評価されるポイント」「失敗しない選び方」をリアルベースで発信しています。遠回りしてきたからこそ見えてきた、“再現性のある転職の考え方”を共有していきます。

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