📝 この記事でわかること
- この仕事の具体的な仕事内容と1日の流れ
- 給料・勤務時間・休日の実情
- 実際にきつかったこと
- この仕事で良かったこと
- 向いている人の特徴
今回は旅館の仲居の仕事を経験された方に体験談をいただきました。
実際に働いてみて感じたリアルな声をお届けします。これから旅館の仲居を目指す方、転職を考えている方の参考になれば幸いです。
| 雇用形態 | 正社員 |
|---|---|
| 勤務地 | 新潟県 |
| 勤務時間 | 6:00〜10:00 / 15:00〜21:00(中抜けシフト) |
| 休日 | 月6〜7日(シフト制・繁忙期は連勤あり) |
| 給料 | 年収280万円 |
| 必要資格 | 特になし |
| 業種 | 温泉旅館 |
| 主な業務内容 | 客室案内・料理の配膳と片付け・布団敷き・お見送り・館内清掃 |
| 性別 | 女性 |
| 年代 | 20代 |
始めたきっかけ
28歳のとき、新潟県のアパレル販売を辞めて地元の新潟に帰りました。都会の生活に疲れたのが正直な理由です。実家に近い南魚沼の温泉旅館が仲居を募集していて、母が「あんた接客得意だったでしょ」と勧めてくれました。着物で接客するのに憧れがあったのと、住み込みで家賃がかからないのが決め手で応募。面接で女将さんに「着物は着られる?」と聞かれ、着られませんと正直に答えたら「教えるから大丈夫」と言われて採用されました。
1日の仕事内容
朝6時に出勤して着物に着替えます。最初は着付けに30分かかりましたが、3か月で10分でできるようになりました。6時半からお客さんの朝食の配膳。和食の朝膳を一組ずつ部屋まで運びます。食後のお膳を下げて、チェックアウトのお見送り。玄関で深々とお辞儀をして「またお越しくださいませ」。ここまでが朝の仕事。
10時に一旦終わりで中抜け。寮の部屋に戻って仮眠や家事をします。
15時に再出勤。チェックインのお客さんを客室まで案内して、お茶を点てて出します。館内設備の説明、夕食の時間確認、浴衣のサイズ確認。夕食は18時頃から。料理を一品ずつ運んで、タイミングを見計らって次の皿を出す。会席料理は8〜10品あるので、複数のお部屋を掛け持ちしながらサービスします。
食後のお膳を下げて、布団を敷いて、21時頃に退勤。繁忙期は22時を回ることもありました。
この仕事できつかったこと
中抜けシフトが地味にきついです。6時から10時、15時から21時。間の5時間は自由ですが、実質的に1日のうち使える時間が断片的で、まとまった休みの感覚がない。朝が早いので夜は疲れて早く寝なきゃいけないし、中抜けの時間も「あと何時間で出勤だ」と頭のどこかで意識している。本当にオフになれる時間がないんです。
体力的にもきつい。料理の載ったお盆は重くて、それを何往復も階段で運ぶ。布団の上げ下ろしは腰に直撃します。着物を着ての作業なので動きにくいし、足袋で走り回ると足の裏が痛くなる。冬場の旅館は廊下が冷えるので、着物では寒くて手がかじかみました。
年配のお客さんは仲居の接客レベルに厳しくて、「箸の置き方が違う」「お茶の温度がぬるい」と細かい指摘を受けることも。おもてなしのレベルが求められるぶん、ちょっとしたミスが大きなクレームにつながる緊張感がありました。
この仕事で良かったこと
お客さんが「あなたのおかげで最高の旅行になりました」と言って、お帰りの際に手紙をくれたことがあります。あの瞬間、仲居という仕事の素晴らしさを実感しました。おもてなしで人を幸せにできる仕事は、そう多くないと思います。
着物の着付けや和の作法が自然と身につきます。茶道の基本所作、和食のマナー、季節の花の名前。日本文化の教養が仕事を通じて深まるのは、他の仕事にはない魅力です。
住み込みで家賃・光熱費がほぼかからないのは大きなメリットでした。年収280万円でも、固定費がほぼゼロなので、手元に残るお金は新潟県でアパレル販売をしていた頃より多かったです。温泉に毎日入れるのも最高の福利厚生でした。
この仕事を辞めた理由
辞めていません。3年目で、指名で来てくださる常連のお客さんもできました。体力的にきつい日もありますが、おもてなしの技術が上がっていく実感があるので、もう少し続けるつもりです。将来的には女将を目指すか、旅館のマネジメントに携わりたいと考えています。
この仕事が向いている人
人をもてなすことに喜びを感じる人に向いています。気配りができて、相手の求めていることを察する力がある人は重宝されます。早起きが苦にならない体質も大事。体力的にハードなので、体力面に不安がある人は厳しいかもしれません。都会の便利な生活に慣れている人は、地方の旅館生活に馴染むまで時間がかかる場合もあります。
この仕事に就きたい人へ一言
旅館の仲居は「住み込みで生活費がかからない」という隠れたメリットが大きい仕事です。貯金をしたい人や、環境を変えてリスタートしたい人にはぴったり。おもてなしのスキルは、ホテル業界・ブライダル業界・高級レストランでも活かせます。
将来的に旅館経営に興味があるなら、仲居の経験は必須の通過点。現場を知らずに経営はできません。大変な仕事ですが、学べることの多さは保証します。
よくある質問(FAQ)
Q. 仲居に着物の着付け経験は必要?
A. 入社時に着付けができなくても、先輩や女将が教えてくれる旅館がほとんどです。3か月もすれば一人で着られるようになります。着物を着ること自体に抵抗がなければ問題ありません。
Q. 仲居の住み込みってどんな感じ?
A. 旅館内の寮で生活するケースが多いです。個室が与えられ、家賃は無料〜月1万円程度。食事も旅館の賄いが出ることが多く、生活費はかなり抑えられます。温泉に毎日入れる旅館もあります。
まとめ
旅館の仲居は中抜けシフトの生活リズム・重労働・細やかなおもてなしの緊張感がきつい仕事ですが、お客さんから直接感謝される喜びと、和の教養が身につく魅力があります。住み込みで生活費がほぼかからない点は、貯金やリスタートを考えている人にとって大きなメリット。おもてなしの心がある人にとっては、やりがいに溢れた仕事です。
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