予備校講師は稼げる?人気講師への道のりと厳しい生存競争 【みんなの社畜体験談 #229】

📝 この記事でわかること

  • この仕事の具体的な仕事内容と1日の流れ
  • 給料・勤務時間・休日の実情
  • 実際にきつかったこと
  • この仕事で良かったこと
  • 向いている人の特徴

今回は予備校講師の仕事を経験された方に体験談をいただきました。

実際に働いてみて感じたリアルな声をお届けします。これから予備校講師を目指す方、転職を考えている方の参考になれば幸いです。

雇用形態 契約社員
勤務地 新潟県
勤務時間 13:00〜22:00(授業コマ数による)
休日 不定休(受験シーズンはほぼ休みなし)
給料 年収500万円(コマ給+出来高)
必要資格 大卒以上(修士以上が有利)
業種 予備校・大学受験指導
主な業務内容 大学受験生への講義・テキスト作成・模試の問題作成・映像授業の収録
性別 男性
年代 30代
目次

始めたきっかけ

大学院で英語学を専攻した後、研究者の道を諦めて予備校の講師になりました。修士2年のときに非常勤で予備校の授業を受け持ったのがきっかけです。200人入る教室が自分の授業で満席になったとき、「研究よりこっちのほうが向いている」と感じました。博士課程に進むか予備校講師になるか迷いましたが、指導した生徒が第一志望に受かったときの喜びが決め手になって、予備校の世界に飛び込みました。

1日の仕事内容

出勤は13時頃。午前中はテキストの執筆や授業準備に充てます。自宅で参考書や論文を読み込んで、どう教えれば生徒に伝わるかを考える。この準備が授業の質を左右するので、手は抜けません。

14時に予備校に到着して、最初の授業は15時から。1コマ90分の授業を1日2〜3コマ担当。対面授業と映像授業(収録)の両方があります。対面授業は100〜200人規模の大教室。映像授業はスタジオで一人でカメラに向かって喋ります。

授業後は生徒からの質問対応。長い日は22時まで質問の列が途切れません。人気講師になるほど質問対応の時間は増えます。

受験シーズン(11月〜2月)は週7日稼働が当たり前。冬期講習、直前講習、模試解説。この時期は体力の限界ギリギリで走り続けます。

この仕事できつかったこと

予備校講師は完全な実力主義です。生徒からのアンケート評価が低いとコマ数を減らされ、最悪の場合は契約更新されません。毎年が「来年もこの仕事があるかどうかわからない」というサバイバル。正社員ではなく契約社員(または業務委託)なので、ボーナスも退職金もない。この不安定さが一番のきつさです。

人気講師になるまでの道のりも過酷。最初はガラガラの教室で授業をして、アンケートで厳しい評価を受ける。「話が分かりにくい」「テンポが悪い」。自分の授業を全否定されるような評価を毎月突きつけられます。自信を失いかけたことは何度もあります。

収入も最初はかなり厳しかった。コマ数が少ないうちは年収250万円程度。予備校講師だけでは食べていけず、家庭教師のアルバイトを掛け持ちしていた時期もあります。人気が出ればコマ数が増えて年収は上がりますが、そこまで辿り着けずに辞めていく講師を何人も見ました。

この仕事で良かったこと

人気講師になってからは、この仕事の面白さが爆発しました。200人の教室が満席になり、自分の授業で生徒の目がキラキラ輝く。「先生の授業を受けたくて、この予備校を選びました」と言われたときは鳥肌が立ちました。

収入面も、コマ数が増えるにつれて安定してきました。5年目で年収500万円に到達。人気講師の中には年収1000万円を超える人もいて、夢のある世界です。テキスト印税や模試の問題作成料など、授業以外の収入源も増えていきます。

自分の専門分野を極められるのも大きなやりがい。英語という教科を、どう教えれば受験生に伝わるか。教え方を研究し続けることは、ある意味で研究者時代の延長線上にある楽しさです。

この仕事を辞めた理由

辞めていません。8年目で、今は校舎の看板講師として働いています。ただ、40代以降のキャリアには不安があります。体力が落ちれば授業の質も下がるし、若い人気講師が出てくれば自分のポジションが脅かされる。映像授業の需要拡大で、AIや動画教材に置き換えられるリスクも感じています。いつまで「現役」でいられるかはわからないので、参考書の執筆やオンライン講座など、授業以外の収入源を育てているところです。

この仕事が向いている人

教えることに情熱がある人で、かつ不安定な雇用を受け入れられる人に向いています。自分の授業に自信を持っていて、評価されることに燃えるタイプは成功しやすい。エンターテイナー的な素養があると、大教室でも生徒を引きつけられます。逆に安定志向が強い人や、否定的な評価に弱い人は精神的にもたないと思います。

この仕事に就きたい人へ一言

予備校講師を目指すなら、最初の3年は修行期間と割り切ってください。コマ数が少ない時期の生活費を確保する手段を先に考えておくこと。非常勤講師や家庭教師との掛け持ちが現実的です。

授業の質を上げるために、自分の授業を動画で撮影して見返すことをおすすめします。話し方の癖、間の取り方、板書のスピード。客観的に自分を見ることで、改善ポイントが見えてきます。人気講師とそうでない講師の差は、才能よりも「どれだけ自分の授業を磨いたか」の差です。

よくある質問(FAQ)

Q. 予備校講師の年収はどれくらい?

A. ピンキリです。駆け出しは年収200〜300万円、中堅で400〜600万円、人気講師は800〜1500万円。トップ講師は数千万円稼ぐ人もいますが、全体の1%程度です。

Q. 予備校講師に学歴は関係ある?

A. 採用時には大卒以上が一般的で、難関大学出身者が有利ではあります。ただし、実際の評価は授業の質で決まります。学歴よりも「教え方のうまさ」が圧倒的に重要な世界です。

まとめ

予備校講師は実力次第で高収入を狙える夢のある仕事ですが、生存競争は熾烈。生徒アンケートの評価に一喜一憂し、契約更新されるかの不安と常に隣り合わせです。人気講師になれば年収500万円以上も現実的ですが、そこに辿り着くまでの下積みは覚悟が必要。教えることへの情熱と、不安定を受け入れる覚悟がある方にとっては、これ以上ないやりがいのある仕事です。

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社畜王の中の人

板前、運送、不動産、Webディレクターなど、複数の業界を渡り歩きながら転職を重ねてきた“現場型キャリア”。未経験分野への転職やキャリアチェンジを実際に経験してきたからこそ分かる、「通用するスキル」「転職で評価されるポイント」「失敗しない選び方」をリアルベースで発信しています。遠回りしてきたからこそ見えてきた、“再現性のある転職の考え方”を共有していきます。

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