📝 この記事でわかること
- この仕事の具体的な仕事内容と1日の流れ
- 給料・勤務時間・休日の実情
- 実際にきつかったこと
- この仕事で良かったこと
- 向いている人の特徴
今回は鳶職の仕事を経験された方に体験談をいただきました。
実際に働いてみて感じたリアルな声をお届けします。これから鳶職を目指す方、転職を考えている方の参考になれば幸いです。
| 雇用形態 | 正社員 |
|---|---|
| 勤務地 | 奈良県 |
| 勤務時間 | 8:00〜17:00(現場により早出あり) |
| 休日 | 日曜・祝日休み(土曜は現場次第) |
| 給料 | 年収450万円 |
| 必要資格 | 玉掛け技能講習・足場の組立て等作業主任者 |
| 業種 | 建設・鳶工事業 |
| 主な業務内容 | 足場の組立て・解体・鉄骨建方・高所作業全般 |
| 性別 | 男性 |
| 年代 | 20代 |
始めたきっかけ
中学の頃から体を動かすのが好きで、高校は通ったものの勉強には興味がなく、卒業してすぐ先輩に誘われて鳶の会社に入りました。「男らしい仕事がしたい」という単純な理由です。初日に現場に連れていかれて、20mの足場を見上げたときに「ここを登るのか」と震えたのを覚えています。先輩は涼しい顔で足場を駆け上がっていきましたが、自分は手すりにしがみついて動けませんでした。
1日の仕事内容
朝6時半に資材置き場に集合。鉄パイプやクランプ、ボルトなどの足場材をトラックに積み込みます。ひとつひとつが重くて、積み込みだけで汗だくです。
8時に現場着。朝礼で当日の作業内容と安全確認をしてから作業開始。足場の組立てでは、地上からパイプを担いで高所に上がり、クランプで固定していきます。足場材は1本15〜20kgあるので、これを何十本も運ぶのはかなりの重労働です。
鉄骨建方の現場では、クレーンで吊り上げた鉄骨を所定の位置にボルトで固定する作業。地上数十メートルの細い鉄骨の上を歩きながら、インパクトドライバーでボルトを締めていきます。風が吹くと鉄骨が揺れるので、常に命綱と安全帯が頼りです。
17時に片付けと翌日の段取り確認。体がバキバキに疲れた状態で帰宅します。
この仕事できつかったこと
高所作業の恐怖は、何年やっても完全にはなくなりません。慣れて動けるようにはなりますが、風が強い日や雨で足場が濡れている日は今でも緊張します。一度だけ、足場板が外れかけて宙ぶらりんになったことがあります。安全帯のおかげで落ちませんでしたが、あのときは本当に死ぬかと思いました。
体力的な消耗が半端ない。足場材を担いで高所を登り降りする毎日で、入社1年目は毎晩全身が筋肉痛でした。手のひらは常にマメだらけ。握力がないと鉄パイプを掴み続けられないので、前腕がパンパンになります。
夏の鉄骨の上は灼熱地獄です。鉄骨が太陽に熱されて触れないほど熱くなります。汗が目に入って視界が悪くなるし、熱中症のリスクも高い。水分を取りすぎるとトイレに行きたくなるのに、高所だと簡単に降りられないジレンマもありました。
この仕事で良かったこと
巨大な建物の骨組みが、自分たちの手で出来上がっていく瞬間は鳥肌が立ちます。地上から見上げて「あの鉄骨、俺が組んだんだよ」と思えるのは最高に気持ちいい。東京のビル群を高所から見下ろす景色も、鳶にしか味わえない特権です。
体力がついたのは間違いありません。入社前はヒョロヒョロだったのに、1年で体つきが別人になりました。腕っぷしに自信がつくと、普段の生活でも頼もしい存在になれます。
年収は同年代の事務職よりかなり高いです。20代で450万稼げるのは、鳶職ならでは。独立した親方だと年収800万〜1000万という世界。腕一本で稼げる仕事は、学歴に関係なくチャンスがあるのが魅力です。
この仕事を辞めた理由
辞めてはいません。入社5年目で、今は中堅として後輩に技術を教える立場です。ただ、身体が資本の仕事なので、40代以降のキャリアは考えなきゃいけないと思っています。施工管理の資格を取って、現場監督にシフトするか、独立するか。どちらにしても、いつまでも足場の上にはいられないので。
この仕事が向いている人
高所が平気で、体力に自信がある人。これが大前提です。加えて、チームワークを大事にできる人。足場の組立ては一人ではできないので、仲間との連携が命に関わります。声を出してコミュニケーションが取れる人、安全に対して真剣になれる人に向いています。怖がりすぎる人は危険ですが、怖さを感じない人も実は危ない。適度な緊張感を持ち続けられる人が一番長く続けられます。
この仕事に就きたい人へ一言
鳶職は「建設業界の花形」と言われるだけあって、誇りを持って働ける仕事です。ただし、安全管理だけは絶対に手を抜かないでください。ヘルメット、安全帯、安全靴。基本的な装備をきちんと使うことが、自分の命を守ります。
将来のことを考えるなら、足場の組立て等作業主任者、玉掛け、クレーン運転士の資格は早めに取りましょう。施工管理技士を取れば、現場監督への道も開けます。体が動くうちに技術と資格を積み上げて、40代以降のキャリアを設計することが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q. 鳶職に未経験でもなれる?
A. なれます。ほとんどの会社が未経験者を受け入れていて、先輩について現場で覚えるスタイルです。最初は資材の運搬や片付けから始まり、徐々に高所作業を任されるようになります。
Q. 鳶職の事故率は高い?
A. 建設業界全体で見ると墜落・転落事故はゼロではありません。だからこそ安全教育が徹底されています。安全帯の使用、KY活動(危険予知)、朝礼での確認。ルールを守っていれば事故のリスクは大幅に下がります。
まとめ
鳶職は、高所作業の恐怖と圧倒的な体力消耗がきつい仕事です。しかし、巨大な建築物を自分の手で作り上げる達成感と、学歴に関係なく稼げる収入は大きな魅力。建設現場の花形として誇りを持って働ける一方、安全管理と将来のキャリア設計は欠かせません。身体が動くうちに技術と資格を積み上げて、次のステージを見据えましょう。
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