組み込みエンジニアは地味?家電メーカーで働いた5年間のリアル 【みんなの社畜体験談 #178】

📝 この記事でわかること

  • この仕事の具体的な仕事内容と1日の流れ
  • 給料・勤務時間・休日の実情
  • 実際にきつかったこと
  • この仕事で良かったこと
  • 向いている人の特徴

今回は組み込みエンジニアの仕事を経験された方に体験談をいただきました。

実際に働いてみて感じたリアルな声をお届けします。これから組み込みエンジニアを目指す方、転職を考えている方の参考になれば幸いです。

雇用形態 正社員
勤務地 愛知県
勤務時間 8:30〜17:30
休日 完全週休2日(土日)+GW・夏季・年末年始の長期連休
給料 年収480万円
必要資格 特になし(基本情報技術者保有)
業種 電機・家電メーカー
主な業務内容 家電製品の組み込みソフトウェア開発
性別 男性
年代 30代
目次

始めたきっかけ

大学の電子工学科でマイコンの授業にハマったのがきっかけです。LEDを光らせるだけのプログラムで感動して、「ソフトとハードが繋がるこの分野が面白い」と思いました。卒業後は愛知県の家電メーカーに就職。エアコンや洗濯機の制御基板に載るファームウェアの開発を5年間担当しました。組み込みの世界は「地味」と言われがちですが、自分が書いたコードで家電が動くのは素直に楽しかったです。

1日の仕事内容

朝8時半に出勤。メールチェックの後、ソースコード管理ツールで自分のブランチの状態を確認します。組み込み開発はC言語が中心で、Webエンジニアのようなおしゃれな開発環境はありません。

午前中はコーディングに集中。エアコンの温度制御ロジックやセンサーからのデータ処理など、数行のコードにものすごい時間がかかることもあります。リソースが限られたマイコン上で動かすので、メモリ使用量やCPU負荷を常に気にしながら書きます。

午後は実機デバッグ。PCとマイコンボードをJTAGで繋いで、ブレークポイントを設定しながら動作を確認します。画面上で動くアプリと違って、オシロスコープで波形を見ながらデバッグすることもあります。

週に1〜2回は設計レビューやテスト計画のミーティング。品質基準が厳しい家電業界なので、テストケースの洗い出しにかなりの時間を使います。17時半に退勤。繁忙期でなければ残業はほとんどありません。

この仕事できつかったこと

一番きつかったのは、バグの原因特定に何日もかかることです。組み込みのバグは再現条件が複雑で、「100回に1回だけ発生する」みたいな不具合の調査が地獄でした。ハードウェアとの境界で起きる問題は、ソフトだけ見ていても原因がわからない。回路図を読んでハード担当と議論するのが日常です。

技術の進化が遅い点もきつかったです。Webの世界では毎年新しいフレームワークが出てきますが、組み込みの世界はC言語が30年以上メイン。RTOSの知識は深まりますが、市場に出たときに「つぶしが利かない」と感じることがありました。

あと、「何を作っているの?」と聞かれて説明しても、周りに理解してもらえない地味さはやっぱりあります。

この仕事で良かったこと

自分の書いたコードで実際の家電が動くのは、やっぱり嬉しいです。量販店で自分が開発に関わった製品が並んでいるのを見ると、「あの制御、俺が書いたんだよな」と誇らしくなります。

家電メーカーの福利厚生は充実していて、有給の取得率も高い。ワークライフバランスは良好でした。長期連休がしっかりあるのも大手メーカーならではの魅力です。

ハードウェアの知識が身につくのも組み込みならでは。回路図が読めるエンジニアはIT業界全体で見ても希少で、IoT関連の求人では重宝されます。

この仕事を辞めた理由

5年勤めた後、IoTスタートアップに転職しました。大手メーカーの安定感は良かったのですが、開発スピードが遅く、新しい技術を取り入れにくい環境に物足りなさを感じたのが理由です。もっと裁量を持って幅広い技術に挑戦したいと思いました。

この仕事が向いている人

ハードウェアに興味がある人、じっくり腰を据えてデバッグするのが苦にならない人が向いています。「動けばOK」ではなく品質にこだわれる几帳面さも大事。C言語が好きで、メモリ管理や割り込み制御のような低レイヤーの仕組みにワクワクする人なら天職だと思います。逆に、華やかなUIを作りたい人や最新フレームワークを追いかけたい人にはミスマッチです。

この仕事に就きたい人へ一言

組み込みエンジニアは確かに地味ですが、IoTの普及で需要は確実に増えています。自動車の自動運転、スマート家電、産業用ロボット…組み込みの技術が活きるフィールドはどんどん広がっています。

C言語とRTOSの知識は絶対的な武器になりますが、それに加えてLinuxやPython、クラウド連携のスキルがあると転職の幅が一気に広がります。大手メーカーで基礎を固めてからスタートアップに移る、というキャリアパスは個人的におすすめです。

よくある質問(FAQ)

Q. 組み込みエンジニアの年収は?

A. 大手メーカーなら3年目で400万〜500万円、10年目で600万〜700万円が相場です。中小企業だとやや低めですが、IoTやAI関連の組み込み案件に転職すれば年収アップが見込めます。

Q. 組み込みエンジニアに必要なスキルは?

A. C言語は必須です。加えてRTOS、マイコンの仕組み、電子回路の基礎知識があるとスムーズです。最近はPythonやLinuxの知識も求められることが増えています。

まとめ

組み込みエンジニアは地味に見えますが、自分のコードで家電やロボットが動く面白さは格別です。メーカーの安定した環境で働きやすさも確保できます。IoTの成長で需要は拡大中。低レイヤーの技術に興味があるなら、長く戦える堅実なキャリアです。

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社畜王の中の人

板前、運送、不動産、Webディレクターなど、複数の業界を渡り歩きながら転職を重ねてきた“現場型キャリア”。未経験分野への転職やキャリアチェンジを実際に経験してきたからこそ分かる、「通用するスキル」「転職で評価されるポイント」「失敗しない選び方」をリアルベースで発信しています。遠回りしてきたからこそ見えてきた、“再現性のある転職の考え方”を共有していきます。

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