花屋の店員はきつい?おしゃれな仕事の裏にある早朝仕入れと重労働 【みんなの社畜体験談 #288】

📝 この記事でわかること

  • この仕事の具体的な仕事内容と1日の流れ
  • 給料・勤務時間・休日の実情
  • 実際にきつかったこと
  • この仕事で良かったこと
  • 向いている人の特徴

今回は花屋の店員の仕事を経験された方に体験談をいただきました。

実際に働いてみて感じたリアルな声をお届けします。これから花屋の店員を目指す方、転職を考えている方の参考になれば幸いです。

雇用形態 正社員
勤務地 埼玉県
勤務時間 5:30〜18:00(仕入れ日)/ 9:00〜19:00(通常日)
休日 週休1〜2日(水曜定休+シフトで月1〜2日)
給料 年収280万円
必要資格 普通自動車免許(仕入れ時に使用)
業種 生花小売
主な業務内容 花の仕入れ・水揚げ・アレンジメント制作・花束制作・接客販売・配達
性別 女性
年代 20代
目次

始めたきっかけ

短大を卒業してアパレルの販売員をしていたんですが、23歳のとき「もっとクリエイティブな仕事がしたい」と思い始めました。子どもの頃から花が好きで、花屋の前を通ると必ず足を止めて眺めていた。知り合いの紹介で目黒区の個人経営の花屋を紹介してもらい、「やる気があるなら教えるよ」とオーナーに言ってもらえて入店。「花に囲まれた素敵な仕事」というイメージで入ったんですが、現実は早朝から立ちっぱなしの肉体労働でした。

1日の仕事内容

仕入れ日は朝4時半に起きて、5時半に大田市場(大田区)に車で向かいます。市場では生花のセリを見ながら、季節の花を目利きで仕入れる。バラ、カーネーション、ユリ、ガーベラ。仕入れた花をバケツに入れて車に積み込み、8時前に店に戻る。水揚げ(茎を切って水に漬ける処理)を全部終わらせるのが午前中の最優先作業。

通常日は9時に開店準備。店頭のディスプレイを整えて、花の鮮度チェック。傷んだ花を除去して、新しい花に入れ替える。10時頃から来客対応が始まります。「誕生日用の花束をお願いします」「お見舞いのアレンジメントを」。お客さんの要望を聞いて、予算に合わせて花を選んで束ねていく。花束1つ作るのに10〜20分。

午後は配達の注文が入れば車で届けに行きます。スタンド花やアレンジメントは重いので、運搬は重労働。店に戻って、翌日の発注作業とロスの計算。19時に閉店して、掃除と片付けをして帰宅。仕入れ日は朝5時半から夜19時過ぎまでの長丁場です。

この仕事できつかったこと

早朝の仕入れが体力的にきつい。仕入れ日は朝4時半起床で、市場での作業は力仕事。水が入ったバケツは1つ10kg以上あって、それを何十個もトラックから店に運び込む。仕入れ日の午前中は全身びしょ濡れで、冬場は手がかじかんで感覚がなくなります。

お給料の安さが現実として重い。年収280万円は埼玉県で一人暮らしをするにはかなりギリギリです。ボーナスはほとんどなく、昇給も年に数千円程度。花屋の利益率は低くて、生花は傷みが早いのでロスが避けられない。オーナーも「好きじゃないと続かない仕事だよ」と正直に言ってくれました。

手荒れがすさまじい。一日中水に触れているので、指先がひび割れてボロボロになります。冬場は絆創膏だらけの手で花を束ねている。お客さんに花を渡すとき、自分の手を見られるのが恥ずかしかった。ハンドクリームを塗っても追いつかないレベルで、皮膚科に通い始めました。

母の日やクリスマスなどのイベント時は戦場です。前日から徹夜で花束やアレンジメントを作り続ける。目が充血して手が震えている状態で、「きれいに作ってくださいね」と言われる。繁忙期を越えるたびに「もう辞めたい」と思いましたが、終わった後の達成感で何とか踏みとどまっています。

この仕事で良かったこと

花に囲まれて仕事ができるのは、やっぱり幸せです。季節ごとに変わる花の色や香りに毎日触れていると、心が穏やかになる瞬間があります。自分が作った花束やアレンジメントを見て、お客さんが「わぁ、素敵!」と目を輝かせてくれる。その瞬間のために働いていると言っても過言ではありません。

フラワーアレンジメントの技術が確実に上がっていくのは嬉しい。入店当初は花束もまともに作れなかったのに、2年目でウェディングブーケを任されるようになりました。技術が目に見える形で仕上がりに反映されるので、成長を実感できます。

お花の仕事はコミュニケーションが温かい。お客さんが花を買う場面はポジティブなシーンが多くて、「お誕生日おめでとうございます」「素敵なプレゼントになりますね」と会話が自然と明るくなる。クレームよりも「ありがとう」の方がはるかに多い仕事です。

この仕事を辞めた理由

辞めていません。3年目で、店のメインフローリストを任されるようになりました。年収の低さは正直きついですが、フラワーアレンジメントの技術を磨いて、将来的にはフリーランスのフローリストとして独立したいと考えています。ウェディングやイベントの装花は単価が高いので、そこに活路を見出せればと。

この仕事が向いている人

花が好きで、クリエイティブな作業に喜びを感じる人に向いています。体力があって、早朝の仕事が苦にならないことも必須条件。手先が器用で色彩感覚がある人はアレンジメントで伸びます。逆に、安定した高収入を求める人や体力に自信がない人には厳しい。「好き」を仕事にする覚悟と、低収入を受け入れるリアリズムの両方が必要です。

この仕事に就きたい人へ一言

花屋で働くなら、NFD(日本フラワーデザイナー協会)の資格取得を目指すとキャリアの幅が広がります。資格があるとフラワースクールの講師やウェディング装花の仕事に就きやすくなります。

将来的に独立を考えるなら、花の仕入れルート・原価管理・集客方法を勤務中にしっかり学んでおくことが大事です。SNSでの発信力もフリーランスには欠かせません。

よくある質問(FAQ)

Q. 花屋の店員に資格は必要?

A. 必須の資格はありません。NFD(日本フラワーデザイナー協会)やFDA(フラワーデコレーター協会)の資格を持っていると、技術の証明になって転職や独立で有利です。現場で経験を積みながら取得するのが一般的です。

Q. 花屋の正社員の年収はどれくらい?

A. 個人店で250〜300万円、チェーン店で300〜350万円が相場です。独立してウェディング装花やイベント装飾をメインにすれば、年収500万円以上も可能。ただし、生花小売だけでは高収入は難しいのが現実です。

まとめ

花屋の仕事は早朝の仕入れ、重いバケツの運搬、手荒れ、低収入と、おしゃれなイメージの裏に厳しい現実があります。しかし、花に囲まれる喜び、お客さんの笑顔、技術の成長を実感できるやりがいは本物。「好きを仕事にする」覚悟がある人にとっては、大変でも充実感のある仕事です。

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社畜王の中の人

板前、運送、不動産、Webディレクターなど、複数の業界を渡り歩きながら転職を重ねてきた“現場型キャリア”。未経験分野への転職やキャリアチェンジを実際に経験してきたからこそ分かる、「通用するスキル」「転職で評価されるポイント」「失敗しない選び方」をリアルベースで発信しています。遠回りしてきたからこそ見えてきた、“再現性のある転職の考え方”を共有していきます。

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