警備員(施設警備)は楽すぎ?立哨と巡回の退屈な日々 【みんなの社畜体験談 #251】

📝 この記事でわかること

  • この仕事の具体的な仕事内容と1日の流れ
  • 給料・勤務時間・休日の実情
  • 実際にきつかったこと
  • この仕事で良かったこと
  • 向いている人の特徴

今回は警備員(施設警備)の仕事を経験された方に体験談をいただきました。

実際に働いてみて感じたリアルな声をお届けします。これから警備員(施設警備)を目指す方、転職を考えている方の参考になれば幸いです。

雇用形態 正社員
勤務地 静岡県
勤務時間 当直制(9:00〜翌9:00の24時間勤務・明け休み)
休日 当直明け休み+月4〜5日の公休(実質月15〜16日休み)
給料 年収300万円
必要資格 施設警備業務検定2級(入社後取得可)
業種 警備業(施設警備)
主な業務内容 オフィスビルの出入管理・立哨・巡回・防災監視・鍵の管理
性別 男性
年代 40代
目次

始めたきっかけ

45歳のとき、10年間勤めた営業職をうつ病で退職しました。ノルマに追われる毎日で、心が壊れたんです。1年間の療養の後、社会復帰を目指して就活を始めましたが、空白期間のある45歳を雇ってくれる会社はほとんどなかった。唯一内定をくれたのが施設警備の会社です。「心身に負担の少ない仕事」を探していた自分にとって、警備員は渡りに船でした。面接では正直にうつ病のことを話しましたが、「今は大丈夫なんだね?なら問題ないよ」と受け入れてもらえた。あの一言に救われました。

1日の仕事内容

朝9時に出勤して、前日の当直者から引き継ぎ。当日の入館予定者リスト、設備の異常の有無、注意事項を確認します。

9時〜12時は出入管理。ビルのエントランスに立って、入館者のIDカードを確認し、来訪者の受付をします。基本的に立っているだけです。「立哨」と呼ばれるこの業務が、施設警備の基本にして最大の仕事。

12時〜13時は昼食。防災センターの休憩室で弁当を食べます。

午後は2時間おきに館内巡回。各階の廊下、非常階段、屋上、地下駐車場。異常がないか確認してチェックリストに記入。1回の巡回に30〜40分かかります。

18時以降はテナントの退館確認と施錠。22時頃には館内がほぼ無人になり、防災センターで監視モニターを見ながら待機。深夜2時と5時に巡回がありますが、それ以外は仮眠が取れます。翌朝9時に日勤者に引き継いで退勤。

この仕事できつかったこと

「楽すぎて辛い」という矛盾した感情が一番きつかったです。立哨で2〜3時間ただ立っている。巡回で誰もいない廊下を歩く。異常がなければ何もすることがない。最初は「楽だな」と思っていましたが、1か月もすると退屈さが苦痛に変わります。時間が経つのが信じられないほど遅い。時計を見ては「まだ30分しか経っていない」の繰り返し。

立哨は足腰に来ます。2〜3時間同じ場所に立ち続けるのは、歩き回るよりもきつい。足の裏が痛くなり、ふくらはぎがパンパンに張る。中敷きを工夫したり、こっそりかかとを上げ下げしたりして対処しましたが、慢性的な足の痛みは避けられませんでした。

24時間勤務の翌日は休みですが、体のリズムが整わない。「明けの日」は眠くて何もできないし、公休日にようやく人間的な生活ができる。月15日休みと聞くと多く感じますが、そのうち半分は疲労回復で消えます。

この仕事で良かったこと

精神的な負荷がほぼゼロなのは、うつ病からの復帰者にとって最大の救いでした。ノルマなし、クレーム対応なし、上司からの詰めなし。自分のペースで淡々と業務をこなすだけ。営業時代に壊れた心が、この職場で少しずつ修復されていくのを感じました。

人間関係がシンプルなのも大きなメリット。警備室のメンバーは4〜5人で、お互いに深入りしない大人の距離感。余計な飲み会やランチの誘いもなく、ストレスフリーの人間関係。これが自分には合っていました。

当直制のおかげで平日の昼間が空くので、趣味の映画鑑賞や読書の時間がたっぷりあります。混んでいない映画館で平日昼の回を観るのが至福の時間になりました。

この仕事を辞めた理由

辞めていません。入社2年半で、施設警備業務検定2級を取得しました。資格手当がついて月給が少し上がりました。「楽すぎてつまらない」と感じることは今でもありますが、心の平穏と安定した収入を天秤にかけると、今の生活の方がはるかに価値がある。営業時代の自分に「楽な仕事はいい仕事だ」と教えてあげたいです。

この仕事が向いている人

穏やかに安定して働きたい人に向いています。特にメンタルを壊した経験がある方の社会復帰先としては、これ以上ない環境です。一人で静かに過ごせるタイプ、退屈に耐えられるタイプに最適。逆に、刺激や成長を求める人には物足りなくてストレスになります。「やりがいよりも安定」を選べる人に向いた仕事です。

この仕事に就きたい人へ一言

施設警備は「楽すぎる」と言われがちですが、それは裏を返せば「心身への負担が少ない」ということ。キャリアアップは施設警備業務検定1級や防災センター要員の資格を取ることで可能です。大手ビルの常駐警備なら年収350〜400万円も見えてきます。

人生のペースを落としたい方、心身を回復させたい方にとっては、最高のセーフティネットになる仕事です。恥ずかしい仕事なんかじゃありません。自分を守るための立派な選択です。

よくある質問(FAQ)

Q. 施設警備に必要な資格は?

A. 入社時に必要な資格はありません。入社後に法定研修(30時間以上)を受けてから配属されます。施設警備業務検定2級を取ると手当がつく会社が多いです。

Q. 施設警備の24時間勤務ってきつくない?

A. 深夜に仮眠が取れるので、寝ずに24時間働くわけではありません。ただし、仮眠中にアラームで起こされることもあるので完全な睡眠は期待できません。翌日は丸1日休みになるのが一般的です。

まとめ

施設警備は「楽すぎ」と言われるほど精神的な負荷が低い仕事ですが、退屈さ・立哨の足腰への負担・24時間勤務の体力消耗という別のきつさがあります。ノルマや人間関係のストレスから解放されたい人、メンタル回復期の方にとっては最高の環境。「やりがい」より「安定」を選ぶ覚悟があれば、穏やかに長く続けられる仕事です。

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社畜王の中の人

板前、運送、不動産、Webディレクターなど、複数の業界を渡り歩きながら転職を重ねてきた“現場型キャリア”。未経験分野への転職やキャリアチェンジを実際に経験してきたからこそ分かる、「通用するスキル」「転職で評価されるポイント」「失敗しない選び方」をリアルベースで発信しています。遠回りしてきたからこそ見えてきた、“再現性のある転職の考え方”を共有していきます。

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