夜勤月8回・残業80時間の現実―それでも看護師を続けた3年間のすべて【みんなの社畜体験談#354】

📝 この記事でわかること

  • 看護師の具体的な仕事内容と1日の流れ
  • 給料・勤務時間・休日の実情
  • 実際にきつかったこと
  • この仕事で良かったこと
  • 向いている人の特徴

「看護師って、実際のところどれくらいきついの?」そう思っている方は多いはずです。この記事では、都内の総合病院の内科病棟で3年間働いた30代女性看護師の体験をもとに、夜勤の実態・残業時間・投薬ミスのプレッシャー・退職に至った経緯まで、リアルな視点でまとめています。これから看護師を目指す方や、転職を考えている現役ナースの方にぜひ読んでほしい内容です。

雇用形態正社員(常勤)
勤務地東京都新宿区
勤務時間日勤 8:30〜17:15 / 夜勤 16:30〜翌9:00
休日シフト制・月9〜10日休み(夜勤明けを含む)
給料月収手取り約28万円(夜勤手当・残業代込み)/年収約430万円
必要資格看護師免許(国家資格)
業種医療・看護
主な業務内容入院患者の観察・処置・投薬管理・医師への報告・記録業務・家族対応
目次

看護師になったきっかけ

もともと祖母が入院したとき、担当してくれた看護師さんの対応に強く印象を受けたのが始まりです。祖母が不安そうにしているときにそっと手を握り、病状を優しく説明してくれた姿が忘れられず、「自分もこういう仕事がしたい」と感じたのは高校2年生のことでした。看護学校に進学し、実習を通じてその大変さも少しずつわかってきましたが、それ以上に「ここで働きたい」という気持ちが強くなっていきました。国家試験に合格したあと、新卒で都内の総合病院(400床規模)の内科病棟に配属され、最初の3年間はとにかく経験を積もうと夜勤も残業も「修行だ」と言い聞かせていました。

1日の仕事内容

日勤の場合、8:30に出勤してまず申し送りを受けます。夜勤スタッフから担当患者(約8〜10名)の状態変化・点滴残量・排泄状況などを15分ほどで引き継ぐのですが、この情報量が毎回膨大でメモが追いつかないこともありました。9:00ごろからバイタルサイン(体温・血圧・SpO2・脈拍)の測定を順番に実施し、異常値が出た患者がいれば即座に医師に報告します。10:00前後から点滴の更新・内服薬の準備と投与・創傷処置などが重なり始め、昼食をゆっくり食べられることはほとんどありませんでした。15分で詰所に戻りながらおにぎりを食べる、というのが日常でした。

14:00〜15:00ごろはリハビリ後の患者の状態確認や記録入力に追われ、16:00になると夜勤スタッフへの申し送り準備。退院サマリーや看護記録の記入が間に合わない日は17:15以降も残って対応し、定時で帰れたのは週に1〜2回程度でした。月の残業時間は平均70〜80時間に及びました。夜勤(16:30〜翌9:00)は担当患者が16〜18名になり、2名体制で病棟全体を管理。夜間は急変対応・点滴トラブル・不穏患者の対応が重なり、一度も座れないまま夜が明けることが月に2〜3回ありました。

この仕事できつかったこと

最もきつかったのは「患者の死と向き合い続ける精神的な疲弊」です。内科病棟ということもあり長期入院・終末期の患者さんも多く、3年間で担当した患者さんのうち少なくとも20名以上が病棟で亡くなりました。亡くなる前夜に「ありがとうね」と言ってくれた70代の男性患者さんのことは今でも忘れられません。感情を持ってはいけないとわかっていても毎回引きずってしまい、夜勤明けに一人で泣いて帰ることもありました。

次にきつかったのが投薬ミスへのプレッシャーです。内服薬・点滴・注射薬など1日に扱う薬品の種類は多いときで1患者あたり20種類を超え、似た名前・似た外見のアンプルが混在する環境で常に緊張を強いられます。ダブルチェックは義務化されていましたが「自分がミスをしたら患者の命に関わる」という重圧は消えませんでした。2年目のある日、別のスタッフが点滴の流量設定を誤りかけたのを私が直前に気づいて止めた場面があり、そのときの手の震えは今でも覚えています。

患者家族への対応も相当なストレスでした。「なぜ回復していないのか」「昨日と説明が違う」と週に数回詰め寄られ、医師に報告を求めても「看護師から説明しておいて」と丸投げされることも珍しくありませんでした。感情的な家族に1時間以上対応したあとすぐに処置に戻らなければならないときの消耗感は言葉にしにくいものがあります。夜勤明けは帰宅が10時〜10時半ごろで、翌日が日勤の場合は寝て起きたらすぐ出勤準備という生活リズムの崩壊が続きました。肌荒れ・生理不順・慢性的な睡眠不足が3年間ほぼ改善しませんでした。

この仕事で良かったこと

患者さんから直接感謝の言葉をもらえる瞬間は、他の仕事では得られないものだと感じます。「あなたが夜中に来てくれて怖くなかった」「退院できたのはあなたのおかげ」と手紙をもらったことが3年間で数回あり、そのたびに続ける理由を再確認できました。医療の知識・スキルが着実に身についていく実感もありました。1年目には点滴の針を刺すのに手が震えていたのが、3年目にはほぼ一発で成功するようになり、急変時のフィジカルアセスメントも自信を持って動けるようになりました。また看護師免許は全国どこでも・どんな職場でも通用する資格なので、将来の選択肢の広さが心理的な余裕につながっていました。

この仕事を辞めた理由

辞めると決めたのは3年目の11月、夜勤中に担当患者の状態が急変し、当直医を呼びながら心肺蘇生を開始した出来事がきっかけです。一命はとりとめましたが、夜勤明けに師長から言われたのは「ありがとう」ではなく「記録の書き方が不十分だった」というものでした。急変対応をしながら同時に記録を完璧に残すことは物理的に不可能で、その点を伝えても「だからこそ普段からの習慣が大事」と繰り返されるだけ。患者の命が助かったことより書類の整備が優先されるような組織文化に、気持ちはそこで完全に折れました。

夜勤明けの電車の中で涙が止まらず「もうここではいられない」と確信しました。月80時間の残業・夜勤月8回・精神的疲労の蓄積がギリギリ保っていたバランスが、その一言で崩れた感覚でした。翌月に退職の意思を伝え、3ヶ月後に退職しました。

この仕事が向いている人

以下の特徴に当てはまる人には向いている仕事だと感じます。

  • 他者の状態変化に素早く気づける観察力がある人……顔色・呼吸・表情のわずかな変化を見逃さない注意力はこの仕事の核心です。
  • マルチタスクを同時進行できる人……点滴交換中に急変対応・記録入力・家族対応が同時発生することが日常です。
  • 感情を切り替えられる人……患者の死や家族のクレームを引きずらず、次の患者に集中できる精神的な切り替えが求められます。
  • 不規則な生活リズムに適応できる人……夜勤・変則シフトでも体調を維持できる体力・生活管理力が必要です。

逆にミスへの過度な自責感が強い人・感情移入が激しすぎる人・生活リズムが乱れると体調を崩しやすい人には、精神的・身体的負担が非常に大きくなる可能性があります。

この仕事に就きたい人へ一言

看護師という仕事はテレビや映画で描かれるほど感動的な場面ばかりではありません。毎日の業務のほとんどは記録・処置・報告・連絡の繰り返しで、感情を表に出す余裕もなく動き続ける時間のほうが圧倒的に長いです。それでも「人の命に関わる仕事がしたい」という気持ちが揺らがないなら、この仕事は確かに応えてくれます。ただ職場選びは非常に大事で、同じ看護師でも病院の規模・病棟の種類・師長の方針によって残業時間・夜勤回数・職場の雰囲気は大きく変わります。就職・転職を考えている方は、口コミや内部情報を複数の角度から確認することを強くおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q1. 看護師の夜勤は月に何回くらいあるのですか?

一般的な総合病院の常勤看護師の場合、月4〜8回が多いです。私が勤務していた内科病棟では月8回が標準で、多い月は9回になることもありました。夜勤1回あたりの拘束時間は約16時間半で、夜勤手当は1回あたり4,000〜8,000円程度が相場です。

Q2. 看護師の残業はどれくらいありますか?

「残業ゼロ」が建前でしたが、実態は月70〜80時間の残業がありました。記録業務・退院サマリー・急変対応後の処理などが主な原因です。クリニックや訪問看護ステーションに転職した元同僚は「残業がほぼなくなった」と話していたので、職場選びで大きく変わる部分です。

Q3. 看護師の給料は実際にどれくらいですか?

私の場合、3年目で年収約430万円(夜勤手当・残業代込み)でした。夜勤を外すと年収は50〜80万円ほど下がる計算になります。大学病院・公立病院は給与水準が高い傾向がありますが、その分業務量も多いです。

Q4. 看護師の仕事で一番大変なことは何ですか?

私が最も大変だったのは「ミスが許されない緊張感が24時間続くこと」でした。投薬・処置・記録のすべてで一つの判断ミスが患者の命に直結するため、常に精神的な負荷がかかり続けます。3年経っても慣れることはありませんでした。

Q5. 看護師を辞めた後の転職先はどんな選択肢がありますか?

訪問看護ステーション・クリニック・健診センター・産業看護師(企業内看護師)・保育園看護師などがあります。私は退職後、企業の医務室勤務に転職し、夜勤がなくなったことで体調が著しく改善しました。免許があれば職場の選択肢が多いことはこの職業の大きなメリットです。

まとめ

看護師という仕事は、月8回の夜勤・月80時間の残業・精神的な消耗が現実としてあります。私は3年間その環境に身を置き、多くのことを学びながら最終的には限界を迎えて退職しました。それでも患者さんから「ありがとう」と言われた瞬間や、急変対応で命をつなぎとめられた経験は他の仕事では得られないものでした。「つらい仕事かどうか」より「自分がどんな環境なら続けられるか」を冷静に見極めることが、長く働くうえでの一番のポイントだと感じています。求人票の表面だけでなく、実際の職場環境をしっかり確認してから判断することをおすすめします。

📌 看護師からの転職・職場環境の改善を考えている方へ

「今の職場がつらい」「夜勤の回数を減らしたい」「もっと自分に合った環境で働きたい」と感じている看護師の方は少なくありません。看護師免許があれば、クリニック・訪問看護・企業内看護師など働き方の選択肢は意外と多くあります。まずは現在の求人市場や他の職場環境について、情報収集から始めてみることも一つの選択肢です。

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社畜王の中の人

板前、運送、不動産、Webディレクターなど、複数の業界を渡り歩きながら転職を重ねてきた“現場型キャリア”。未経験分野への転職やキャリアチェンジを実際に経験してきたからこそ分かる、「通用するスキル」「転職で評価されるポイント」「失敗しない選び方」をリアルベースで発信しています。遠回りしてきたからこそ見えてきた、“再現性のある転職の考え方”を共有していきます。

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